当日は波止際に海藻が茂っていて、波止際ギリギリを攻めることができないため、海藻の極や海底を攻めるよう落とし方に工夫をこらした。

『泉佐野一文字』での落とし込み釣りでカンダイ2匹を手中【大阪】本命チヌは不発波止際の海藻を避けて落とし込む(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

青物も激渋

小アジもダメなら青物も激渋の状況で、北端の赤灯台から外向き(沖向き)にはルアーマン達が居並び懸命にキャスティングを繰り返すが、ノーバイトが続く。

そうした中、朝7時前に1人のルアーマンがロッドをブチ曲げた。周りのルアーマン達の視線を浴びながら、獲物を波止際まで寄せてきた。

『泉佐野一文字』での落とし込み釣りでカンダイ2匹を手中【大阪】本命チヌは不発青物を手前前まで寄せてきたルアーマン(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

仲間の懸命のアシストでネットイン間際までこぎつけたが、最後の最後で海面がバシャつく音とともにロッドの先が跳ね上がってしまった。

痛恨のバラシに終わり、アシストの仲間が動揺を隠せない表情を見せたが、フッキングさせたルアーマンが背中をポンと叩いて仲間をねぎらった様を見て何とも物悲い思いにかられた。

ビッグヒットも瞬殺

ノーバイトが続く中、ルアーマンの一部が早くも撤退や休憩に入り、探り歩けるポイントが少しずつ広まっていった。私にとってはこれ幸いと、沖向きへの上り下りを繰り返して探り歩くと、7:20分頃に強めの引き込みアタリの予兆が竿先に伝わってきた。

カニを食い込ませるタイミングをワンテンポ与えてからアワセを入れると、竿先が下に一気に持って行かれ、即瞬殺でラインブレイク。大型カンダイだったと思われたが、ハリス1.7号で挑む落とし込み釣りでは抵抗する術はなかった。魚の活性はあると気持ちを持ち直して、ハリスと針を付け替え、落とし込み釣りを再開した。

42cmカンダイの捕獲に成功

青物狙いのルアーマン達が少しずつ撤退と休憩を始め、落とし込み釣りのスペースは徐々に広まっていった。一方で、潮は下げ潮に転じ、落とし込み釣りの条件は良くない。ラインを引き込むアタリはあるも、フグやベラのエサ取りばかりで、岩カニを消費するばかり。