次世代の起業家ネットワークと親世代への啓蒙
参加者がビジネスや起業に興味を持った後、さらに一歩進むためのネットワーク作りについても、マコウ氏は意欲的だ。
「個人的にやりたいのは、今後IVSからたくさんの次世代起業家が生まれてほしいということ。そのためにも、若手起業家ネットワークや学生起業家、さらには起業の有無に関わらず興味を持つ、日本全国の学生とコミュニティを作れたらいいと考えています」と、マコウ氏は将来的な展望を明かした。
同時に、マコウ氏は親世代への啓蒙も重要だと考えている。「起業している親御さんや、今後社会が変わっていくにつれて、自分の子どもにも起業について伝えていこうと考える保護者も出てくると思います。だからこそ、保護者にも伝えていきたいのが、自身が起業していなくても、日本のスタートアップや起業に関して、ある程度の知識を身につけてほしいということです」とマコウ氏は語り、親世代が子どもたちの挑戦を理解し、サポートできるような環境づくりを目指す。
そのために、学生起業家のオンラインコミュニティに加え、保護者向けのコミュニティも作りたいと考えているという。「今まで親御さんがあまり知らなかった、少し扉が閉じていたスタートアップや起業について、徐々に今の保護者層に伝えていけたら」とマコウ氏は語り、IVSが親世代と次世代に与えるポジティブなインパクトに期待を寄せる。
来年以降のビジョンについても、マコウ氏は明確な目標を持っている。「個人的には、日本の学生がもっとグローバルに活躍してほしい」と語り、将来的にはIVS Youthへの参加学生が「海外の起業家と同じ土俵に立てるくらい、同じ目線で話せるようになってほしい」という願いを明かした。今年はまだ全て英語での登壇はないものの、今後はそうした機会も増やし、日本の学生が英語で海外の起業家と交流できるチャンスを広げ、自信をつけてほしいと考えている。
IVS Youthを通じて、単に起業する人が増えるだけでなく、グローバルで活躍する人材が増えることが重要なメッセージの一つだと強調する。同時に、子どもたちや若い世代に最も伝えたいこととして、マコウ氏は「一番は、思い切って挑戦してほしい」と力強く語る。
「挑戦したいのであれば、さまざまな機会がある。やりたいことがあれば何かしら、それを実現する方法はあると信じている」と、マコウ氏は可能性を信じ、最初の一歩を踏み出すことの大切さを訴える。もし金銭的なハードルや何から手をつけて良いか分からないという時は、「周りを頼り、サポートしてくれる団体や大人はいると思うので、まずは一生懸命、最初のステップを踏み出してほしい」と、具体的な行動を促した。
マコウ氏は参加者へ「パラダイムシフトを起こす、つまり社会の流れを変えるような勢いを持ってほしい」と熱いエールを送り、「日本や世界を変えるくらいの勢いや動機を持ってほしい」と期待を込める。