未来を担う子どもたちへ、起業を身近に…IVS Youthの全貌
今年のIVSは7月2日から4日に開催されるが、閉幕翌日の7月5日には、京都府主催の「IVS Youth」が終日開催される。対象は小学生から高校生までと幅広く、学生が中心となる企画が満載だ。
マコウ氏は、IVS Youthを「起業についてより深く知るだけでなく、自ら実践する機会も豊富に得られる場となる」と説明する。コンテンツは多岐にわたり、起業家の登壇、中高生ピッチコンテスト、そして小学生のビジネス体験など、あらゆる年齢層の学生が様々な角度から起業に触れられるよう工夫されている。
ゲストスピーカーの顔ぶれも豪華だ。キーノートスピーチには、上場企業であるフリークアウト・ホールディングスのグローバル社長、本田謙氏が登壇。さらに、日本で活躍する起業家や学生起業家、起業支援を行う起業家、投資家が多数登壇予定だ。IVS Youthは国内に留まらず、グローバルな視点も重視している。シリコンバレーで活躍する日本人起業家の小林清剛氏や内藤聡氏なども登壇し、「日本から海外」というテーマでディスカッションが行われる予定だ。
IVS Youthにおいて、マコウ氏は企画ディレクターとして全体を統括している。「全体の構成や、コンテンツチームと一緒に内容を固める役割」として、チームと一緒に切磋琢磨している。彼女の教育への深い関心と経験が、このイベントの根幹を支えている。
教育への“恩送り”:次世代の挑戦を多角的にサポート
マコウ氏が教育活動に注力する背景には、「学生時代から先生や周りに助けられたという経験があったので、“恩送り”という形で、自分も次世代の何かしらの力になりたいと思ったのがきっかけ」と、感謝の気持ちを熱く語る。これまでの留学支援や海外大学支援の経験を活かしつつも、「もっと幅広く、さまざまな形で学生の夢をサポートできたら嬉しい」との思いを明かした。
彼女が考える「グローバルな挑戦」は、必ずしも海外に行くことだけではない。「例えば国内でも海外の人とつながったり、あるいはグローバルなビジネスを始めたりと、さまざまな形の挑戦をサポートできたらいい」と、多角的な視点での支援を目指す。
IVS本体が大人向けの企画が多く、学生にとってはハードルが高いと感じられる中で、マコウ氏は日本の学生が持つ高いポテンシャルが十分に活かされていない現状を憂慮する。さらに、「学生だけでなく、ポテンシャルや夢があっても、なかなかそれを発揮できる機会や出会いの場は少ない。もっと活躍できる場所があるのにもったいないと感じる」と、IVS Youth立ち上げへの動機を明かした。
京都府やHeadline VCの協力も得て初の企画として実現したIVS Youthには、「学生が自分のポテンシャルを、日本だけでなく世界にも披露できるような場があったらいい」というマコウ氏の願いが込められている。
「IVS Youthに参加していただく学生は、基本的に3種類いる」とマコウ氏は説明する。
** 起業についてわからない層 ** :まずは興味を広げることが目的。 ** 起業について興味はあるが、一歩踏み出せない層 ** :次のステップへ繋げたいと考えている学生。 ** すでに起業していたり、プロジェクトを進めていたり、プロジェクトを進めている層 ** :さらに事業を広げたいという意欲を持つ学生。
IVS Youthは、さまざまな年齢層の学生を受け入れ、それぞれのレベルで起業について学べる企画となっている。同世代の仲間と繋がり、起業家や投資家から多くのことを吸収し、次のステップへと繋げることができるだろう。