企業は手っ取り早く親睦を深められる手段として、しばしば業務外の食事会や飲み会などの交流の場を持とうとするでしょう。
しかし、アルコールは理性を司る大脳新皮質という脳の部分の働きを鈍らせるため、本能的な行動をとりやすくなります。
結果として、アルハラやパワハラ、セクハラといったリスクを高めることにつながります。
社員に退職を考えさせるような経験をさせないようにするため、業務外の飲み会や食事会への参加を強要しないようにしましょう。
信頼関係の構築は安易に飲み会に頼るのではなく、日々の業務の指導や助言など本質的な関わりを通じて行われるよう、意識的に仕組みを整えることが大切です。
客観性のある評価方法を採用する組織においてはしばしば特定個人のマイルールが敷かれ、部下がそれに疲弊するケースがみられます。
業務の本質とは関係のない部分で精神をすり減らさなければならない状況は、特に優秀な社員にとって大きなストレスとなり、離職を考えるきっかけになる可能性があります。
それを防ぐためには、評価基準を明確にし、客観性・公平性のある評価方法を導入することが有効です。
例えば、営業成績が前年度比20%以上上がったら1ランク報酬を上げるなどです。
これにより、働きが正当に評価されるようになり、特定個人の主観的な「マイルール」による不公平感が是正されることで、退職の防止につながるでしょう。
マイナス評価を取り入れるパワハラ問題は上司が「自分のほうが部下より上の立場であるから何を言っても許される」という思い込みから生まれることもあるでしょう。
当人は立場にあぐらをかいており、部下に仕事を押しつけたりきつい口調で話したりするケースがあります。
それを防ぐため、不適切なマネジメントやハラスメント行為に対しては、明確な基準に基づいてマイナス評価を取り入れることで、評価を公平にしましょう。