つまり、私たちの目は、ただ世界を写し取るだけのカメラではなく、「文化によって調整されたフィルター」のようなものなのです。

この驚くべき発見は、私たちにこう問いかけているのかもしれません──「あなたにとっての『見える』は、本当にみんなにとっての『見える』と同じものですか?」と。

今後の視覚研究は、この文化や環境による違いをもっと深く探求し、視覚のモデル自体を再検討することになるでしょう。

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元論文

Visual illusions reveal wide range of cross-cultural differences in visual perception
https://doi.org/10.31234/osf.io/gxzcp_v3

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部