2018シーズンにJ1に復帰して以来、毎年のように残留争いをしている湘南ベルマーレ。現在は、降格ラインから勝ち点差3の16位に位置しており“危険水域”にいる。
攻撃的なスタイルを志向し、開幕3連勝で一時は首位に立ったが急失速。開幕3戦で5得点を記録したものの、その後のリーグ戦で複数得点を挙げた試合はわずかに「2」。守備の脆さが露呈し、大量失点の試合が増えている。ファンからは「湘南らしいサッカー」の復活を求める声が強いが、結果が出ていない現状ではプレッシャーが高まっている。
2021シーズン途中から就任した山口智監督は湘南のOBではないが、「J1残留」というミッションをクリアし続けていることに対しサポーターからも一定の評価を受けている上、若手選手の起用にも積極的だ。一方で、“反対派”からは「戦術が時代遅れ」といった意見も。まだ3連敗したことはないが、大型連敗を喫した場合、クラブは難しい決断を迫られるだろう。
湘南はクラブ予算の制約から、シーズン途中の監督交代には慎重だ。しかし夏場以降に降格圏が現実味を帯びてくるとなれば、監督交代の可能性が高まる。後任には「湘南スタイル」を理解しつつ、しぶとく勝ち点を重ねられる監督が適任だろう。

名古屋グランパス:長谷川健太監督
名古屋グランパスは2025シーズン開幕から苦しいスタートを切っており、長谷川健太監督のもとで2分け4敗という成績で、一時は最下位に沈んだ。現在は多少持ち直し14位まで順位を上げたが、降格圏との勝ち点差は「4」で予断は許さない。開幕6戦未勝利というクラブ史上最悪のスタートにより、サポーターからは監督交代の声が集中している。
長谷川監督は2022年に就任し、昨2024シーズンのルヴァン杯を制覇した。J1通算601試合と経験も豊富だ。名古屋にとっては日本人監督による初タイトルによって続投した格好となったが、リーグ戦11位という結果に、サポーターからは懐疑的な声も上がっていた。