にもかかわらず、それを減税・廃止するという議論が出てくるのは、目先の負担感だけに注目し、制度の全体像や将来的な影響を見ていないからにほかなりません。

クソニートくん
じゃあどうすればいいんだ…

Murasaki
いくつか、考えられるマトモな案を紹介して終わりにしよう。
では、私たちは本当に暮らしやすい社会をつくるために、どのような税と社会保障の仕組みを目指すべきなのでしょうか?
本章では、「消費税を下げる」のではなく、「どう設計し直せば負担の公平性と持続可能性を両立できるのか」という視点から、具体的な政策案を提案していきます。
単なる減税ではなく、抜本的な構造改革こそが、今求められている答えではないでしょうか。
順番は「減税→社会保障カット」ではなく「社会保障カット→減税」多くの政治家や有権者は、「まず減税ありき」で議論を始めます。しかし本来、議論の順序は真逆でなければなりません。
先に社会保障制度含む支出を見直し、持続可能で公平な形に改革した上で、はじめて減税の可能性が生まれるのです。

Murasaki
先に消費税廃止なんてしたら、代わりに絞りやすいサラリーマンから搾取されることはすでに解説したとおりだ。
現在の社会保障制度は、高齢者に過剰な給付を行う一方で、現役世代に偏った負担を強いています。
医療・年金・介護などの給付水準を現実的な範囲に抑え、世代間の公平性を確保する改革を進めることが、健全な財政の第一歩です。