もし努力のプロセスが結果に表れない場合でも、批判よりも具体的な改善提案や成功した部分の要因分析に重点を置くなど、前向きな対話を心がけることが大切です。
すると目標設定の質が高まり、ポジティブなサイクルを生み出せます。
識学が提唱する目標管理
ここからは、識学が提唱する効果的な目標管理の方法を3つに絞って紹介します。
ゴールを明確にして達成できるかを問う上司が一方的に考えた目標をもとに細かくアドバイスをしながら行動を管理していると、部下が「自分が考えたことではない」と他責の思考になりやすく、成長を阻害してしまいます。
そのような事態を避けるため、どのような成果を求めているのかについて初期の段階で具体的かつ数字で明確に表し、達成できるかを部下に問いましょう。
そのときに注意したいのが、自己で決定してよいことや使える予算などの権限を与えることです。
達成できないときにも次にどのように行動するのかを問い続けることで、従業員は目標を自分事としてとらえ、改善策を考えて実行できる人になります。
過程ではなく結果で評価するよくある失敗は、結果ではなく頑張りや姿勢といった取り組みの過程を評価してしまうことです。
しかし、経過での評価は上司の見えている範囲内でしか行えず、印象や感覚での評価になりかねないため、過程ではなく結果で評価するようにしましょう。
淡々と過程で評価していると従業員は「何をすれば評価対象になるのか」を把握できて行動が加速するため、企業の発展にもつながりやすくなります。
評価制度を明確にする上司によって評価基準が異なる場合、きちんと成績を上げている優秀な従業員ほど不平等感を抱いてしまいます。
そのような事態を避けるため、評価者が変わっても同一の評価になるように評価制度を明確にしましょう。
例えば成約数が目標である場合、対前年比20%アップを80点として60%アップを100点、逆に20%ダウンしたら60点と基準を設定しておきます。