リムーバル系クレジット
リムーバル系クレジットとは、すでに大気中に存在している温室効果ガスを除去や吸収、隔離することで創出されるカーボンクレジットです。
リムーバル系クレジットの例として、以下のようなものがあります。


図3 植林クレジットとバイオ炭クレジットについて
植林クレジットは植物が光合成を行う仕組みを使って、空気中のCO2を吸収することで創出されるクレジットです。すでに空気中の温室効果ガスを取り除いているため、リムーバル系クレジットとされています。
また、バイオ炭クレジットは、酸素が少ない状態で木や竹などのバイオマスを加熱して作られるバイオ炭を土壌に施すことで、CO2排出の原因となる炭素を土壌中に長期間固定、隔離することで創出されます。通常の炭を使ってしまうと、土壌中の微生物の活動によって分解され、空気中にCO2として放出されてしまうのです。
現状、リムーバル系クレジットは、技術面などが要因となり、温室効果ガスの中でもCO2の吸収や除去を行うものが多くみられます。
カーボンクレジット、国ごとの傾向 国ごとに投資するカーボンクレジットの違い
カーボンクレジットの種類はさまざまありますが、国によって普及しているクレジットには違いがあります。おもな国で、一般的に普及しているカーボンクレジットは以下です。

各国、普及しているカーボンクレジットに違いがありますが、これには各国の事情が影響しています。
日本の場合、高い技術力を活かしてCO2などを効率化する省エネルギー設備を作ることができたり、アメリカでは広大な土地を活かして太陽光パネルを広範囲に設置できたりと、国ごとの特徴などがカーボンクレジットにも反映されているのです。
また、国として成長や復興させたい産業と関係している場合もあります。各国に普及するカーボンクレジットの違いは、各々が持つ課題や得意分野などが密接に関わっているのです。