10. ギリシャ火:水上でも消えず、船体にも吸着する謎の焼夷兵器

(画像=出典:Wikimedia Commons(パブリックドメイン),『TOCANA』より 引用)
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)で海戦の切り札として恐れられた「ギリシャ火」は、水上でも燃え続ける強力な焼夷兵器として有名ですが、同時に船体に塗布することで防水効果を発揮する炭化水素ベースの接着剤(シーラント)としても機能していました。
ビザンツの文献には、松脂、ナフサ(粗製ガソリン)、生石灰、硫黄、ピッチ(天然アスファルト)などを混合したと記されています。テッサロニキ・アリストテレス大学で行われた再現実験では、当時の記述に近い割合(重量比30~40%)の松脂と精製ビチューメン(歴青)を石灰水と混合すると熱重合が起こり、72時間塩水に浸した後も接着力を保つ、強固で安定した構造を形成することが確認されました。
現代の化学者たちは、この古代の処方を分析し、その知見を基に毒性のある防汚剤を使用せずに、高い接着力と撥水性を併せ持つ、生物から着想を得た新しい船舶用コーティング剤の開発を進めています。
これらの古代の「オーパーツ」とも言える素材は、現代に生きる私たちに、人間の創意工夫の無限の可能性を教えてくれます。過去の叡智に学び、未来を切り拓くヒントは、まだ解明されていないロストテクノロジーの中に数多く眠っているのかもしれません。
提供元・TOCANA
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