それで結構、連携が途切れちゃってるなと思うんですね。

安藤社長:あー、はいはいはい。

倉本:それは結局、マクロに見た合理性を考える水の部分と、ちゃんと組織を作って責任を配布してみんなの脳を使うというカルチャーが分離してしまってるんで、この合理性の部分自体を取り入れられなくなっちゃってる。

そこの部分の双方向的な情報のやりとりが自然に流れるようになったらすごい良くなると思想家として思ってて、それで色んなプレイヤーさんに頑張ってほしいというのは、この『論破という病』という本の重要なポイントなんですけど。

そういう意味では、識学さんにもそこにどんどん入っていってほしいなと。

安藤社長:そうですね。だから水場を探すところに関しては、経営者の個人的資質みたいなところに頼らざるを得ないわけで・・・

倉本:あるいはもっと株主とか資本の論理の人で、もっと視野の広い人たちの意見を取り入れられると、経営者が全部個人で抱え込まなくても良くなっていくところがあると思うんで、そこがうまく流れるようになるといいのかなと思います。

安藤社長:そうですね。それで僕らは「油」の世界専門なので(笑)ガッツリとスクラム組んでそこはちゃんとやっていくことによって、経営者が「水」の方に集中できる環境を作っていければいいなと思ってますね。

倉本:僕、船井総研にも昔いたんですけど、上場してるコンサルティング会社の草分けみたいな存在ですよね。で、僕がいたころは船井幸雄さんがまだ生きてたので、すごいスピリチュアルな感じのことも結構いう感じだったんですよね。なんか「次元上昇によって人間力の時代が」みたいな・・・でもそれを若いコンサルタントがいうわけにもいかないじゃないですか。

でも上場した後は徐々に、「色んな業種業態に特化したプロのコンサルタントがいます」っていう本質の部分がより明らかになってきて、結構「資本」のプレイヤー、つまりプライベート・エクイティとかが会社を買ってターンアラウンドしますといった時に専門家として呼ばれるみたいな、もっと大きなメカニズムの中で稼働するようになってきたところがあって、それで結構伸びてるんだと思うんですね。