2022/23シーズン、現在のフライブルクに完全移籍。右ウイングとしてレギュラーを確保し、同シーズンはリーグ戦33試合7得点、ELでも活躍した。翌2023/24シーズンも安定したパフォーマンスでチームの主力となり、2024年にはJPFAアワードのベストイレブンに選出。フライブルクでは突破力と得点力が評価され、野心的なクラブの哲学とも合致し、チームの顔となった。
そんな堂安には、現在UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を得たフランクフルトやドルトムントが獲得に興味を示していると言われ、具体的な移籍金の金額も報じられ始めた。これに対し、CL出場権を逃したものの2027シーズンまで契約を残している堂安流出を阻止したいフライブルクのジュリアン・シュスター監督は、フロントの「背番号10を用意」という引き留めプランを後押ししているという。
堂安の場合、16歳という若さでトップチームデビューしたことと、J3での大量得点が自信を育み、海外挑戦の基盤を作った。また、オランダ(フローニンゲン、PSV)からドイツ(ビーレフェルト、フライブルク)という段階的なステップアップが、欧州での適応を成功させた。
小学4年時にC大阪のセレクションに落選した悔しさをバネに成長し、中学進学時にオファーしてきたC大阪に対し「秒で断った」というメンタルも堂安の持ち味だ。育成には定評があるG大阪の指導力が、彼の個性を伸ばした側面も無視できないだろう。
G大阪での早期デビューから、J3での実戦経験、フローニンゲンでのブレイク、PSVでのトップクラブ経験を経て、フライブルクでブンデスリーガの主力選手に成長した堂安。2022年カタールW杯での活躍も含め、G大阪ユース出身者として世界で戦える選手の象徴となっている。
