2011年、湘南のトップチームに昇格。守備的MFやセンターバックとしてプレーし、2014シーズンにはJ2優勝に貢献した。湘南では5シーズンを過ごし、フィジカルや経験を積んだ。この頃から早くもデュエルでの強さを示していた。
2016シーズンを前に、浦和レッズに移籍。2017年にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を経験している。また、同年には日本代表に初選出され、2018年のロシアW杯メンバーにも名を連ねた。
2018年、ベルギーのシント=トロイデンVVに完全移籍。初の欧州挑戦だったが、ボール奪取能力を発揮し主力として活躍し、5大リーグへの足がかりを作る。
そして2019年にシュツットガルトに期限付き移籍し、2020年に完全移籍に移行。主将も務め、2年連続でブンデスリーガのデュエル勝利数1位を記録するなど、守備的MFとして高い評価を受ける。2021/22シーズンには自らのゴールでチームの1部残留に貢献した。
2023年8月、30歳で現在のリバプールへ。約29億円の移籍金で4年契約を結ぶ。背番号「3」を付け、当時のユルゲン・クロップ監督から守備的MFのレギュラー候補として期待された。移籍当初は適応に苦しんだが徐々に信頼を獲得し、2023/24シーズンにカラバオ杯優勝、2024/25シーズンにはリーグ優勝に貢献。途中出場で右サイドバックとしてもプレーし、ポリバレントさも披露した。
遠藤の場合、一気にトップクラブを目指さず、湘南、浦和、ベルギー、ドイツと段階的にキャリアを積んだ。この現実的な選択が、プレミアリーグへの適応を可能にした側面があるだろう。また、1対1の強さや、守備ならば様々なポジションをこなせる柔軟性も評価された。
リバプール移籍当初の批判や、控え扱いの状況でも腐らず、チームの戦術に適応しようと努力した遠藤。リバプールOBのハビエル・マスチェラーノ氏を参考に、自身のプレーを磨いたという。2023年には日本代表の主将に任命されリーダーシップを発揮。国際舞台での経験がクラブでの信頼にも繋がっている。