安藤社長:なるほど、立場がズレなければそれでいいということですね。ちなみにワンオンワンと今の従業員アンケート、この2つについてなぜ識学的に少し否定しているのかっていう話をさせていただきたいんですけど・・・
例えばワンオンワンのところは何が起きるかっていうと、要は組織って人数がどんどん増えていくとリーダーが全ての情報を現場に取りに行くことは不可能になってくるじゃないですか。そうするとさっきも言ったように、プレイヤーの方々が自分の責任を果たすために必要な情報を適切なタイミングで上司に上げる。そしてそれを上司が判断するっていうこの機能がすごく重要になるんですね。
でもワンオンワンって悩みを聞き出す場なんで、要は上司が取りに行っちゃうんですよ。そうすると部下が適切なタイミングで適切な情報を上げるという機能が育たなくなるんですね。っていう観点で言うと本当にやる必要ない。
ただワンオンワンでも1週間の約束をして進捗管理をするワンオンワンなんであればそれは僕は何も否定していない。必要以上に悩みを聞き出したりする必要はなくて、悩みや相談はいつでもOKだっていう環境さえ用意しておけば特別にワンオンワンをしなくてもいいはずなんですよ。
それが僕らが言っていることで、必要以上に上から聞きに行っちゃうと部下の能力を育てる機会をどんどん奪っていってしまうというのが一つ。
次に従業員アンケートに関しては問題抽出という意味でやるのは別にあんまり否定してないんですけど、それが会社を評価するとか上司を評価するとかそういう機能だというふうに勘違いされてしまうと会社の組織の機能上おかしくなるので、そういう使い方では違いますよってこういうふうに言ってる感じです。
6. ある経営危機の下請けメーカーに「日本的組織の底力」を見た話
倉本:なるほど。それで最近これは面白い事例ってこれ識学さんに近いんじゃないかなと思った話があるんですけど・・・