その会社は結果的に会社が潰れそうだっていうところの恐怖認識によって、マネジメントサイドが個別に恐怖を与えなくても勝手に動いてくれた・・・っていうかそれは素晴らしいことだと思うんですけど・・・という結果だという感じますね。
倉本:それを人工的に再現するのが識学のやることだと。
安藤社長:そうですね。
倉本:ただ、「本当に危機」でも「危機感」は出てこないこともあるじゃないですか。それがこの会社ではうまくいった理由として、ミドルマネジメントぐらいの人に自分の責任持ってる数字がどういう要素になっているか、それが経営の数値とどう直結するのかを理解している人が結構いた事があったんじゃないかと思うんですね。
安藤社長:それはもちろんあったと思うんですけど、あとはもう最後の最後はやっぱり人間の恐怖認識を持つときって「個別の恐怖」にいかに落とし込めるかどうかってことなんですね。だから経営の数字が適切に分解されてリーダー陣のそれぞれの役割が明確になると、そうすると「自分だけ会社のこの危機に貢献できていないリーダーになっちゃう」っていう…
倉本:はははは、たしかにそれはありますね(笑)
安藤社長:この恐怖が絶対機能してるはずなんですね。っていうのが、これが責任を明確にしていることの効果ですね。
なんとなくふんわりした状況で、「このままじゃ会社潰れるぞ! だからみんな頑張れ」じゃあ動かないですね。やっぱり一人一人明確にしてあまりこんなに貢献してるのに自分だけ貢献できてないみたいなっていうところがちゃんと機能してこそだと思います。
倉本:それって結構「評価システムをきちんと整備していく」っていう、このめちゃめちゃ普通な単語にこもっているものをちゃんとやっていくっていう部分が、やっぱり識学のコンサルティングでも重要になってくるわけですよね。
安藤社長:めちゃくちゃ重要ですね。かつ定量的な評価を・・・
倉本:それは定量的な評価に馴染まない部門とかそういう部分でも、結構ブレイクダウンしてちゃんと、あなたこれができるかできないかが大事ですよっていう風にやっていくのをハンズオンでやっていくような感じで ・・・