背番号「4」は、センターバックや守備的MFに与えられるケースが多く、守備の統率と戦術的知性を象徴している。チームの背骨として安定感をもたらす能力が必要なポジションだ。
代表的な名選手は、ミランの黄金時代を下支えしたイタリア代表の名DFフランコ・バレージ(1997年引退)である。まさに“ディフェンスの芸術家”で、小柄ながら完璧な読みとリーダーシップでミランを3度のCL制覇に導いた(ミランでは6番をつけ、永久欠番となっている)。
また、レアル・マドリードで3度のCL制覇に貢献した元スペイン代表DFフェルナンド・イエロ(2005年引退)は、得点力も兼ね備えた万能選手で、攻守のバランスを体現。
2003/04シーズン、アーセナルを無敗優勝に導いた元フランス代表DFパトリック・ビエラ(2011年引退)は、フィジカルとテクニックを兼ね備えた中盤の支配者で、その統率力は一級品だった。
バルセロナが1991/92シーズンのUEFAチャンピオンズカップ決勝で見せた決勝FKが印象的な、元オランダ代表DFロナルド・クーマン(現オランダ代表監督)も、代表的な背番号「4」の系譜に入る1人だ。攻撃面でも違いを見せられるディフェンダーで、現代サッカーにも通ずる多才さを備えていた。
4番の選手は守備の基盤を築く選手に与えられ、現在はDFセルヒオ・ラモス(モンテレイ)、DFフィルジル・ファン・ダイク(リバプール)、DFニコ・シュロッターベック(ボルシア・ドルトムント)らへと引き継がれている。一見、地味だが不可欠な役割だ。

背番号3:左サイドの支配者
背番号「3」は、は左サイドバックの選手に多く、守備の堅実さと攻撃のセンスを併せ持っているのが特徴。チームの左サイドを支える縁の下の力持ちだ。
代表格はサッカー史上最高の左サイドバックと呼ばれ、優雅な守備と正確なクロスでミランを5度のCL制覇に導いた元イタリア代表DFパオロ・マルディーニ(2009年引退)だろう。現役生活をミラン一筋で過ごしたことで「グランデ・ミラン」の異名を取る。彼の3番は忠誠心と完璧さの象徴だ。