アメリカとか、そういう「最先端競争をしている人たち」と「それ以外」があまりに心理的に分離しすぎてしまって大問題になってますよね。

中国がなりふり構わぬ国家主導の巨額投資ができているのは、「異論を徹底的に封殺する社会」だからであって、それ自体が不健全なことはいうまでもないですよね。

今回の万博について

「日本の出版業界における”新書”みたいなコンテンツがまとまってるイベントで、それに物足りない層もそこまで興味ない層も反発してる」

っていうような発現をSNSのどこかで見かけてすごい納得感があったんですが、でも「新書」って日本文化のすごい重要な要素だと思うんですよ。

「最先端研究」をしている人が、「普通の人の中で知的好奇心が一応ある」人に向けて、千円ちょっとで買って読んだらその空気を大づかみに理解できるダイジェストを提供してる

…ていうカルチャーですよね。

そりゃ「自分自身が最先端」だと思ってる人には物足りないかもしれないし、どんな人でも手にとって読んで面白いかっていうとちょっと敷居が高いかもしれない。

でもその「新書」領域で「最先端」と「みんな」を繋ぐ努力をしないといけないよね・・・という部分を日本社会がかなり重視するカルチャーがあること自体は、世界に誇れる美点だと個人的には感じてます。

「最先端ロボット」をそのまま科学展みたいにするだけでなくて、「世界観」込みでマツコ・デラックス型のロボットが動いてるのを見せることで、それを見た子どもが興味を持って将来科学を志すかもしれない。

その「間を繋ごうとする」意志って、今の時代「俺こそ知的な最先端人間」と思ってる人たちからも、ちょっとでも「知的」に見えるものを全部憎悪するしかなくなっちゃってる境遇の人たちからも両方から敵視されがちですが、でもそれってすごい大事なことですよね。

個人的に、万博行く前は個人的に結構冷ややかな気持ちもあったんだけど、いざ会場行ってみるとその「万博の精神」自体は今の時代すごく必要なものだな!って強く思ったんですよね。