三木谷氏は、オーナーを務めるプロ野球・楽天ゴールデンイーグルスでも監督交代を繰り返す。“カネは出すが口も出す”オーナーの典型とあって、昨季J1連覇を果たした吉田監督も、今季の成績次第ではあっさりと更迭される可能性もあるだろう。

セレッソ大阪(1995シーズン以降のべ28人)
今季オーストラリア人指揮官のアーサー・パパス新監督を迎えたセレッソ大阪も、監督交代の多いクラブだ。2017シーズン以降J1に定着しているが、それ以前は降格と昇格を繰り返す“エレベータークラブ”だったことも要因だろう。
1995シーズンのJリーグ参入以来、パパス監督で28人目。シーズン途中の監督交代も11度を数える。加えて、レヴィー・クルピ監督は3度も就任している(1997、2007–2011、2012–2013)。さらにクルピ監督は宿敵ガンバ大阪の監督も務めた(2021)唯一の指揮官でもある。
2021シーズン途中から就任した小菊昭雄監督(現サガン鳥栖監督)を勇退させた上でパパス監督を招聘し、タイトル奪取を目指し攻撃サッカーを志向したものの、フタを開ければ降格圏もチラつく順位(現時点15位)とあって、またもや“監督ガチャ”の時代に戻ってしまう危険性がある。

京都サンガ(1996シーズン以降のべ24人)
京都サンガは、1996シーズンからJリーグ入りし、2部制が導入された1999シーズン以降、J1で12シーズン目を戦う。一方、15シーズンにも上るJ2暮らしが長かったことで、なかなか監督人事が安定しないクラブだった。
現在の曺貴裁(チョウ・キジェ)監督は、クラブ最長の5シーズン目を迎え、チームも首位争いを繰り広げるなど絶好調だ(現時点3位)。曺監督自身は、京都でのプレー経験はないが、進学校としても知られる京都府立洛北高校出身とあって、ようやく理想の指揮官に出会えた感が強い。