日本代表MFとして長く主将を務めた上、浦和レッズ時代にJ1優勝(2006)、ACL優勝(2007)のみならず、渡独後にはヴォルフスブルクでブンデスリーガ優勝(2008/09)、フランクフルトでもDFBポカール優勝(2017/18)、UEFAヨーロッパリーグ(EL)優勝(2021/22)という輝かしい戦績を誇っている。

JFA Proライセンスよりも先にUEFA Proライセンスを取得する可能性が高い長谷部氏。当然、フランクフルトのフロントも、将来的に監督を務めてもらいたいという思いでクラブに残留させたことは明らかで、ライセンス取得のタイミングとチーム状態次第では、意外と早期に欧州での監督デビューを果たすのではないだろうか。

浦和時代はトップ下として攻撃陣を引っ張り、ドイツ移籍後にはボランチにコンバート。そしてフランクフルトでは3バック中央のリベロのポジションを任される(交代枠を使い切った後にGKが退場し、“即席GK”も経験した)など、様々な役割とキャプテンシーを併せ持った人格者とあって、名監督となる資質を感じさせる。

シント=トロイデンのユニフォーム 写真:Getty Images

高野剛(現シント=トロイデンVV U-21監督兼マネージメントディレクター)

指導歴:シアトル・サウンダーズFCリザーブ(1999)、FCアライアンス(2000)、ワシントン州U-14選抜(2001)、ギラヴァンツ北九州U-18(2016)など

名前を聞いて「誰?」と思うのも無理からぬことだ。高野剛氏は、福岡県の強豪、東海大五高校(現東海大福岡高校)を卒業したものの、米国の大学に語学留学。高校で引退したつもりで草サッカーに興じていたところ、留学先のセントラル・ワシントン大学のサッカー部監督から声が掛かり、そこで大学リーグとセミプロのヤキマ・レッズFCでプレーし、再びプロを目指すことになる。