FWドゥンビア・セイドゥの場合、Jリーグでの実績よりも、その後の大出世ぶりが目立つ。コートジボワールリーグのアスレティック・ダジャメに所属していた2005シーズン、18歳の若さで得点王に輝き、その実績を買われて来日。2006シーズン途中に柏レイソルに入団した。

しかし当時の柏では、フランサ、北嶋秀朗、李忠成ら、充実したFW陣の中にあって、レギュラーポジションを奪取することはできず、2008シーズンにはJ2徳島ヴォルティスに期限付き移籍。この移籍が彼のサッカー人生を変えたと言っても過言ではないだろう。柏時代からそのスピードの片鱗を見せてはいたが、徳島では16試合7得点を挙げ、その才能が開花した。

翌シーズンにはスイス・スーパーリーグのヤングボーイズに移籍し、ここから彼の快進撃が始まる。ヤングボーイズでは64試合でなんと50得点。2008/09、2009/10と2シーズン連続で得点王となり、ロシア・プレミアリーグのCSKAモスクワでも2011-12シーズンの得点王に輝き、1,440万ユーロ(約19億1,000万円)の移籍金でセリエAの名門ローマに移籍した。

しかし、イタリアの水は彼には合わなかったようだ。レンタル先の古巣CSKAモスクワや、プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッド、プリメイラ・リーガのスポルティングCPでも求められたほどの数字は残せず、輝きを放ったのは2016/17シーズンに所属し、得点王を獲得したスイスのバーゼル時代のみとなる。その後、スペインのジローナ、スイスのシオン、マルタのハムルーン・スパルタンズでプレーし、2021/22シーズン限りで現役を引退した。

ちなみにドゥンビアは2008年に来日し、日本代表と対戦したコートジボワール代表に初選出されたが、当時のコートジボワール代表監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏は、コートジボワール人選手がJリーグにいることを知らなかったという。その後の活躍から代表にも常に選出されるようになり、2010年の南アフリカW杯のメンバーにも選出されている。

オリオラ・サンデー 写真:Getty Images

オリオラ・サンデー(ナイジェリア)

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