チャート:NFPと家計調査の就業者数、今回は増加で一致

nfp25mar_nfp_hh (出所:Street Insights)

家計調査の就業者数を雇用形態別でみると、フルタイムと複数の職を持つ者が増加したが、パートタイムは減少した。

チャート:フルタイムと複数の職を持つ者は増加、パートタイムは減少

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チャート:複数の職を持つ者は3ヵ月連続で過去最多

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NFPと家計調査の就業者数の動向の、どちらを信用すべきか悩むところだろう。米労働統計局によれば、NFPを含むCES(他に平均時給、週当たり労働時間が含まれる)は、他指標とコロナ禍を経て同様に回答率が低下してきた。直近のデータをみると、CESは2024年3月に43.5%、雇用動態調査(JOLTS、求人件数などを含む)は33.2%と、それぞれ低水準を保った。失業率や労働参加率などを管轄するCPSは対面と電話での聞き取り調査となるなか、2024年4月に69.7%と、他と比較して高い。こうした違いを踏まえれば、CESの結果よりCPSの方が信頼性が高いように見える、しかし、CESの調査対象は12万2,000以上の会社や政府機関である一方で、CPSは6万世帯に過ぎない。従って、通常は雇用の伸びについてはNFPを扱うCESを重視する傾向が強い。

チャート:雇用関連の調査回答率は低迷

nfp24june_res (出所:Street Insights)

編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK –」2025年4月4日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。