「20世紀型の左派の内輪トーク」だけじゃなくて、「逆側の党派にいる人も含めた社会全体での機運」を作っていくことが、新しい変化を生み出すはずだという話をしています。

そうやって、「実際に賃上げ方向に社会をシフトさせる」こと自体がまずはすごく大事なことです。

7. 「よおし、あと5分、13点差か・・・点を獲りに行ってやる」by仙道くん

そして、そうやって「賃上げ要求をちゃんと通していく」と同時に、「現場の頑張り」を「収益」にちゃんとつなげていく算段も必要ですよね。

「現場の人の優秀性」を確保して頑張ってもらっても、それが理解されずに収益に繋がらなければ賃上げ原資も作れないので。

この小見出し↑はご存知スラムダンクの仙道くんのセリフですが、「現場の人の優秀性を収益につなげる」には、こういう連携が必要なんですよね。

というのは、「収益をあげるビジネスモデル上の工夫」みたいな事をする能力と、「現場で頑張る」能力ってちょっと乖離するところもあって、日本企業は儲からないところでちょっと「無理に頑張っちゃう」みたいなところがどうしてもあるんですよね。

著書などでよく書いているように、私は経営コンサル業のクライアントの地方の中小企業で10年で150万円ほど平均給与を上げられたような例に関与してた事もあるんですが、やっぱりそういう「経営」をやるのは「現場で頑張る能力」とは結構違うものが必要なところはあるんですよね。「とにかく一丸となって頑張る」ではなかなかうまく行かない。

そして、「ビジネスモデルを知的に理解できる能力」と「現場で頑張れる能力」はカルチャー的にぶつかっちゃうところがあって、うまく協力できずに今まで難しいところがあった。

結果として、「現場の優秀性を維持するための事情」ゆえに「合理的なビジネスモデルの転換」を拒否してしまったりする不幸が続いてきたりするのが過去20年の「日本あるある」だったりして。