とはいえ!

こういう「お題目」を嘘くさいものにしてしまわないためにこそ、そういう仕事の給料がどんどん安くなってしまわないような適切な工夫を積んでいくことが大事になってくるわけですが・・・

6. まずは「賃上げ」要求がちゃんと通る社会に変えていくことが大事

まず、給料を上げていくためにはそういう「要求」を社会で共有することが大事なんですが、デフレ時代の日本はそこを「皆で我慢」することで雇用の安定性だけは確保してきたんですよね。

一方で、人手不足でインフレにもなってきたこれからの時代には、今までの「皆で一緒に我慢」の方向性をやめて、どんどん賃上げ要求を通していくことが重要になります。

既にそういう「機運」は高まってきていますが、よりもっと押し進めるための方法については、以下の『新しい時代にあった”労働組合2.0”が必要な時代』という記事を読んでいただければと。

今、『労働組合2.0』が日本に必要な理由|倉本圭造
春闘の「満額回答」みたいなのが連発されてるニュースが流れてきてますが、賃上げは「まだ足りない」というのをもっとコンセンサスにしていかないといけないタイミングなのだという話を聞いてください。
実質賃金プラスに「全く足りない」賃上げ 背景に「異常な労使関係」:朝日新聞  今年の春闘では労使ともに「賃上げの定着」...

上記リンク先記事では、最近は「日本企業の賃上げはまだ不十分であり、その原資もまだあるはずだ」という”金融系エコノミスト”的な立場の人の定量的な研究が増えていることなどを紹介してます(この記事と対になっていて、かなり重要かつ面白い内容だと思うのでぜひ一緒に読んでみてください)。

そういう情勢を素直に活かしていくことで、今まで「左翼的な一部の人たちの中だけで提案されていた」だけでは決して実現しなかった、現場レベルで丁寧に噛み合った解決策の模索ができるようになってきてるんですね。