しかし、それが平成時代日本のように「低賃金労働者に過剰な労働を要求する事によって成り立っている」のではそのまま維持し続けられないかもしれない。

庄内マクドの件をキッカケに、そういう部分について日本社会の今後を一緒に考えてみて欲しいんですね。

この記事のタイトルの、「庄内マクドが突きつける日本社会の分岐点」というワードが大げさすぎると感じた人も多いと思いますが、それぐらい「今考えるべき課題」がここにはあるという話を聞いてほしいんですよ。

3. 「異様なほど高いオペレーションエクセレンス」の”コスパ”問題

こういう「現場のチカラ」的な優位性の事を経営学用語で「オペレーショナルエクセレンス」といいます。

A オペレーショナルエクセレンス(現場のチカラ・・的な優秀さに支えられた優位性) B プロダクトイノベーション(商品自体が革新的で他にない価値があるという優位性) C カスタマーインティマシー(顧客との親密な関係性こそが価値という優位性)

の三種類があるという説があって、庄内マクドが体現しているのは「Aがものすごく高い」という状態なのだと言えますね。

というか日本というのはだいたい「A」だけで戦っている企業も結構多いんですが、それでいいのか?っていうのは徐々に問題視されてきてる流れは一応ある。

というのは、さっきも書いたとおりこの庄内マクドも、今でこそGoogleマップのレビュー欄が絶賛で埋まってますが、こうやって評判になるまでは「注文間違えられた」とかそういうクレームがちらほらついてるだけで、全然「高評価」じゃなかったんですよ。

従業員をきっちり教育して、普通のアルバイトの時給なのにすごいちゃんと気を使って働いて貰って「オペレーショナルエクセレンス」を実現しても、それでも特に評価が高いわけでもない・・・という状況自体をどう考えたらいいのか?(ただし一応経営コンサル的に言っておくと、レビューにはのらなくても日常使い的なレベルの需要によって売上にポジティブな効果自体は結構あることは多いです)