強調は引用者

古谷氏はオープンレターの「発起人」に複数の伝手があり、問い合わせようと思えばできたのだ。闇の中に潜伏もなにもない。なぜ「私の名を騙って署名した人の、Gmailを出してください」と要求し、真実を明らかにしないのか?――答えはシンプルで、Gmailは署名に必要なかったからである。

前回は(古谷氏への配慮もあって)省略したが、そもそもGmailに関する同氏の記述は最初から混乱していた。彼は、こう書いている。

そもそも小生は、該「オープンレター」に賛同人として署名するに必要なgmailを、過去20年間使用して居(お)らない。gmailの開発者には申し訳ないが、該メール送受信の信頼性に些かなりとも疑義を持つに至った小生は、1990年代末期から、一貫してgmailを使用していないのである。

よって、小生はこの「オープンレター」の署名に必要なgmailをそもそも保有していないのである。だから小生が能動的にこの「オープンレター」賛同人に署名することなど、システム的にありえない虚妄なのである。

前回は省略した箇所を復元し、 段落と強調箇所を改変

「使用していない」と「保有していない」はまったく別のことだ。一般論として、「持ってはいるがあまり使わないアドレス」をネット署名やショッピングサイトなど、初見のためプライバシーの面で気になるサービスに用いることは、よくある。

また前回の記事でも書いたが、Androidの機器を使う際には自ずとGmailを取得する例が多いから(*)、もし古谷氏が利用していた事実が判明すれば、「Gmailがないので署名できなかった」という言明も疑わしくなろう。もし訴訟となるなら、当然この点を調査し、広く情報を募集する。

(*)違うやり方もあり得る、とする同記事への批判があった。「出世」云々といったこの方の価値観には、同意できない点が多いが、私はつねにフェアな形で議論したいから、報告しておく。