報告書は「パワハラ3要件」の3にいう「身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること」を意識してか、「萎縮させた」「畏怖させた」「就業環境を悪化させた」と記し、また元局長は「(職員からの訴えがあれば)暴行罪、傷害罪」をしているが、知事のパワハラを実際に訴えたケースはない、

つまり、相手側の心の問題について牽強付会と思われる案件もあるし、「うちわ」に知事のメッセージや写真を入れることが「本来の仕事以外への気遣い」なのかとの疑問がある。また相当数の職員が「伝え聞いた」だけで「萎縮」し「就業環境が悪化する」職場も想像し難い。

要は、かつての「24時間戦えますか!」は何だったのかということ。これだから日本は30年間の低成長に喘ぎ、今や一人当たりのGDPで韓国や台湾の後塵を拝する状況に陥っている、との見方も出来るのではあるまいか。

まとめ

報告書は、元局長が本件文書に書いたパワハラを除く事項1〜6全てについて、事実がなかったと評価した。それは取りも直さず、元局長の記述が虚偽であったということであり、斎藤知事の「うそ八百」発言が「うそ」ではなかったことの証左である。

が、事項4の「コーヒーメーカー」は「他者から疑惑の目で見られる・・こと自体は否定し難い」とし、事項6「優勝パレード」も「元副知事が協賛金と補助金の両方に決定的な役割を果たしたことから、外形的に見て疑念を懐かれる原因になったと指摘せざるを得ない」、即ち3号通報にいう「真実相当性」が認められるとした。

県の懲戒処分の当否

前記により、報告書は県が元局長に科した懲戒処分理由の①~④につき、①誹謗中傷文書(本件文書)の作成・配布を3号通報に該当するとして違法とし、それに伴い、通報者探索やそれに知事や元副知事が関わったこと及び公用PCを引き上げたことを違法、極めて不当とした。

また②~④については適法としたが、これらの証拠を3号通報が禁じる通報者探索と公用PC引き上げで得たことが適法なのかという疑問が残る。が、報告書は、探索と引き上げは違法だが、「判明した非行が軽微なものといえないので、懲戒処分は避けられない」とした。