DeNAの南場智子会長は高校野球もチェックするほどの野球好きで、第三セクター(株式会社横浜スタジアム)が所有していた横浜スタジアムを総額約74億2,500万円で取得した上で「ボールパーク化」を実現させたことは広く知られている。このベイスターズに投じた10分の1でもSC相模原に振り分けてくれれば、少なくともJ2を狙えるチームに変貌させることは可能に思える。オーナーのDeNAもクラブの現状を見て“これで良し”と感じているはずはなく、さらなる投資を求めたいところだ。

地域密着を掲げてはいるものの、まだ地元に根付いているとは言えないSC相模原だが、クラブの歴史の浅さ、近隣クラブとの競合、スタジアムアクセスの悪さ、成績や知名度の低さ、さらに相模原市民の生活に一部となれていない事実などが複合的に影響していると考えられる。

相模原市自体の人口は多いだけに、何かがきっかけで潜在的なファンの掘り起こしが可能になるはずだ。今後クラブが地域との結びつきを強化し、魅力的なスタジアム体験を提供できれば、観客動員増に繋がるポテンシャルは十分にあると言えよう。