今大会予選でもオランダ代表(7位)がポーランド代表(35位)と、スペイン代表(3位)がトルコ代表(28位)と同組となることが既に決定している。W杯優勝4回を誇るイタリア代表ですら、前々回、前回と2大会連続で本大会出場を逃しているのだ。その苛烈さは、余裕しゃくしゃくで日本代表が本大会出場を決めたアジア予選とは対照的で、なんだか申し訳ない気持ちにすらさせられる。
欧州の強豪国同士が対戦するということはすなわち、ポイントの奪い合いをすることに他ならず、その結果として日本が相対的にランキングを下げることに繋がる。日本より上の国がW杯本大会出場を決めればポイントに差をつけられ、日本よりわずかに下のスイス代表(20位)、デンマーク代表(21位)、オーストリア代表(22位)あたりが予選を突破すれば、FIFAランキングでも日本を追い抜いていく可能性は高いだろう。

意識すべきは欧州予選だけではない
日本代表がW杯本大会の組み合わせでポット1に入るために自力でやれることは「残り試合全勝」だけだ。それでも足りなければ他力に頼るしかない。
それはランキング上位のフランス代表(2位)、スペイン代表、イングランド代表(4位)、ポルトガル代表(6位)、オランダ代表、ベルギー代表(8位)、イタリア代表(9位)、ドイツ代表(10位)の中で少なくとも2か国が本大会出場を逃すという番狂わせが起きることを意味する。
逆にこれらの国が順当に本大会出場を決め、前述した日本よりランク下位の国もW杯出場となれば、逆にポッド3転落という事態に陥ることも十分にあり得るだろう。
カタールW杯でポッド3に入った日本代表は、スペイン代表(ポッド1)、ドイツ代表(ポッド2)と同組に入る不運に見舞われた。しかしその2チームを破り、逆にポッド4だったコスタリカ代表に不覚を取った。この結果から「ポッド分けやFIFAランキングなど関係ない」という声もあろうが、もう一度この組み合わせでグループリーグの1位突破を再現できるかと言えば、かなり困難だろう。