なんせ、欧州とかは本当に何百万人というレベルで入ってくる人がいて、そういう「牧歌的」なレベルの対処では全然間に合わないからこそ難しいという段階に達しているからですね。

一個前の記事(ウクライナ戦争の終結が問いかけるもの)で紹介したNHKのドキュメンタリー「臨界世界」は、第三回がウクライナの女性兵士だったけど、第二回は「難民問題」だったんですよね。

で、中東情勢が不安定化して、でも一昔前みたいに地中海を命がけでボートで超えるルートは結構警戒されるようになったので、今はロシア経由でポーランドとかの東の国境の森を命がけで通るルートが定番化してるらしいんですが・・・

そういう東欧では、「難民保護運動」をしてる女性が必死に国境警備隊よりも先に難民希望者を見つけようと必死になっていて、一方で国境警備隊はなんとか排除しようと奔走していて・・・みたいなのがめっちゃリアルなドキュメンタリーでした。

で、排除しようとする国境警備隊に対して、難民保護活動家の女性が「人間の良心ってものがないの?」みたいな事を言ったら、

「あんたの家大きいか?そんなに助けたいなら自分の家で受け入れろよwww」

…みたいなことを嘲笑的に言われていて、まあこれなかなかメチャクチャ言ってるようで、マクロに見た時の欧州社会側の事情を考えるとなかなかただの「暴論」とも切って捨てられないところがあるなと思いました。

こういう場合の「メタ正義的対処」は、もっとものすごくマクロに現象を見た上での新しい着地点の模索が必要になってくるはずだと個人的には考えています。

要するに、

・不法でもなんでも経済移民も全員入れなくては、という方向のダダ崩れの方針はやめる(先進国側のある程度の国境管理の厳格化) ・一方で合法的にその国が入れたんなら、ちゃんと人権的に平等な配慮をしてフェアに扱うことはマストにする ・そうやって「とにかくダダ崩れに経済移民が入ってきて社会が不安定化」するみたいな状況を落ち着かせた上で、「途上国での血なまぐさい弾圧からどうしても逃れることが必要」的な「国際人道的な意味での”難民”」の方はできるだけ受け入れられるように持って行く。 ・「経済移民」については、そもそも人類社会全体での「貧富の差」はかなり縮まってきている部分はあるので、「スマホは持てるようになってきた」ぐらいの母国を発展させる方向で頑張ってもらうのを基本とする