【ルーダス型恋愛観の相性】
「軽いノリで自由に恋愛を楽しみたい」や「深い束縛や責任を負わずにドキドキ感だけ味わいたい」という、いわゆる“ルーダス型”の恋愛スタイルも、不良を好む大きな要因です。
不良という存在は、長期的かつ安定したパートナー像とは正反対のイメージを持ち、非日常的な刺激を得るには格好のキャラクターです。
フィクションの世界という制限があるからこそ、女性は束縛や責任から解放されたまま、恋愛のスリルだけを純粋に追体験できます。
【支配とパワー感の不思議な連動】
実験の結果から、不良キャラへの深いロマンティック・パラソーシャル・リレーションシップ(架空恋愛)を抱く女性は、作品視聴後に「自分が力を持っている」と感じる傾向があることが示唆されました。
これは、乱暴な相手を「私だけが理解している」や「私の存在が彼を変えられる」といった幻想を通じて、ある種の優位性や主導権を感じ取りやすくなるためかもしれません。
さらに、実際の現実関係とは異なり、フィクションなら女性側が一方的に空想をコントロールできるため、「自分は支配的だ」と感じやすい錯覚を抱くのです。

このように不良が女性にモテる理由としては、「強烈な刺激と危うさへの魅力」「束縛や責任から自由な恋愛スタイル」「支配感や優位性の錯覚」といった心理要素が挙げられます。
こうした要素は、現実のリスクがあるリアルな恋愛関係よりも、安全なフィクションの世界だからこそ、より一層楽しむことができるのです。
今回の研究が示唆するように、一部の女性がフィクションに登場する不良に強い恋愛感情を抱く背景には、単に「相手を助けたい」「非行を正したい」という動機だけでなく、刺激追求や冒険的恋愛志向(ルーダス型)といった個人的特性が大きく関係していることがわかりました。
ドラマや映画の中で、暴力的で支配的な面と同時に垣間見える繊細さや優しさという「二面性」が、退屈な日常では味わえないスリルを演出し、女性の好奇心を強くくすぐります。