結果として、特に注目されたのは、「ルーダス型の恋愛スタイル(軽い冒険的な恋愛を好む)」や「新奇性やスリルを求める刺激追求の高さ」を持つ女性ほど、不良キャラへの架空恋愛が強い傾向を示した点です。
これは、普段の生活では得られない刺激や危うさを、フィクションの世界で楽しみたいという欲求が、ドラマや映画に描かれる「危険な魅力」を倍増させるからだと考えられます。
一方で、「助けてあげたい」というヘルパー衝動や、自己愛(ナルシシズム)は、予想ほど大きな影響を及ぼさないことも示唆されました。
さらに、不良キャラへの強い架空恋愛を抱く女性は、「自分が彼の存在を支配しているかのように感じる」や「作品の余韻を何度も空想して楽しむ(RII)」といった側面が強まる傾向も確認されました。
しかし、「自尊感情が劇的に高まる」や「自由度が増す」といった効果は、さほど顕著ではなかったようです。
研究チームは、こうした結果から、「危険な男」に惹かれる要因は、必ずしも「自己肯定感を満たす」や「相手を救いたい」という動機だけでなく、「強い刺激を味わいたい」という欲求と、現実のリスクがないフィクションならではの安全圏が大きく影響しているのではないかと考えています。
不良がモテる科学的な理由
なぜ「乱暴でミステリアスな不良」が女性の心をとらえるのでしょうか?
研究結果を踏まえると、いくつかの心理的メカニズムが複雑に絡み合っていることが見えてきます。
【刺激追求と危険の魅力】
研究で強い相関が確認されたのは、「スリルある体験を求める」いわゆるセンセーション・シーキングの傾向です。
平凡な日常では得難いアドレナリンや興奮を、危険な香りを放つ不良との「疑似関係」から得ようとする心理は、特に冒険好きな女性にとって大きな魅力となります。
フィクションならば現実のリスクは伴わず、実際に傷つく心配も少ないため、「危険な恋」を安全地帯で楽しむことが可能です。