6. 偉大なるウマル(The Great Omar)

『偉大なるウマル』は11世紀のペルシャの詩人、ウマル・ハイヤームによる四行連句のいくつかを作家エドワード・フィッツジェラルドが英訳して編纂し、1859年に出版された詩集である。

 出版直後は注目を浴びなかったが、30年の歳月を経て英米でベストセラーとなり、1911年にイギリスの有名な製本会社が豪華装丁版の同書を手がけた。「BBC」によると装丁には100平方フィートの金箔、5000枚の革、そしてルビー、トパーズ、エメラルドを含む1000以上の貴重な宝石が使われたという。

 豪華装丁版の『偉大なるウマル』は、豪華客船タイタニック号の船内に収蔵されたというが、残念ながら沈没後に回収されることはなかった。

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(画像=画像は「Wikipedia」より CC 表示-継承 3.0, リンクによる,『TOCANA』より 引用)

 その後、製本業者のスタンリー・ブレイ氏によって2度、この豪華装丁版の『偉大なるウマル』が復刻され(1度目の本は第二次世界大戦の戦火で失われた)、第3版となる豪華装丁版が大英図書館に収蔵されている。

 3度めにしてようやく消失を免れた豪華装丁版『偉大なるウマル』だが、一説によれば表紙の宝石で飾られた孔雀が不運をもたらしているのではないかという。