お母さんに無用の不安を引き起こすことはもとより望むことではなかったので、それでは一度現場を見にきていただきましょうと先生を通じてお伝えした。
ちょうどその学校で中学生サミットのプレレクチャーを行う機会があったので、その現場を見にきていただいた。レクチャー後に「どうでしたか?」と聞いたところ「(どのようなことをしているのかが)よーく分かりました。安心しました」と仰って帰っていかれました。
そして、NIMBYから変貌をとげた上野さんが論じたのが『未来を背負っていく私たちにできることは何か』である。
この文章を読んで私は驚嘆した。論旨明快はもとより肩肘張らずきわめて読みやすい文章にまとめ上がっている。担当の先生によれば「筆を入れようと思ったが、その隙が全くなかった」という。
さて、中学生サミット2024の挑戦は、その最重要部分である2日目からの「対話」のセッションを、上野さんはじめOGである今泉友里さん森夕乃さん(この二人は福井県の出身)に〝お任せ〟状態で運営してもらうことだった。自分たちのこれまでの経験を生かして、もう好きなようにやってください・・・と種をまいた。そうなると、彼女たちは俄然発意高揚として悩みながらも溌剌として企画運営が進んでいった。
サミットの対話の現場は、時間の経過とともに自ずと〝おもしろおかしく〟進展していく様であった。
協創への入り口
対話が進展し、限られた時間のなかではあったが、皆が何かしらの〝協創〟の果実を模索する雰囲気が醸成されてきた。
結果、上野さんを軸として参加者の総意をあぶり出す形で〝Hokkaido Call 2024〟が結晶した———〝日本を仲間に 一緒にまこうモヤモヤの種〟。
このCallはまずは参加者の皆の次の行動の指針となるのだろう。それぞれが、このCallそのものをどのように種まきし芽吹かせていくのか。
その近未来がおもしろおかしいものになることは間違いないだろう。