メイン司会には、入社わずか半年の中根舞美アナウンサーが抜擢されたものの、アナウンスに関する基本能力の不足は如何ともしがたく、噛みまくった挙げ句に笑ってごまかすシーンが頻発し、ゲスト解説者にフォローされる始末。しかも彼女の売り文句は「高校時代はサッカー部マネジャー」「大学時代にデータスタジアムでアルバイト」というもの。何かと民放テレビ局の女子アナの質の低下が叫ばれて久しいが、“ここに極まれり”といった印象だ。
今季になって、中根氏のプロフィールに「D級コーチライセンス」が加わったが、2日間の座学と実技を経て簡単な筆記試験に合格すれば手にできる程度のものだ。サッカー番組の司会者として“箔”をつけたかったのだろうが、逆にあざとさを感じさせる。しかもアナウンスの拙さは相変わらずだ。
「サッカーといえばテレ東」も今は昔だ。局側もサッカーに力を入れているところを見せたいのであれば、サッカー番組を新人アナの“研修代わり”にしている場合ではないだろう。視聴者のみならず、ゲスト出演する選手や解説者もさぞかし、ストレスを溜めているのではないだろうか。

『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系)
多くのプロ選手を輩出している埼玉県立浦和北高等学校サッカー部OBの俳優である勝村政信氏をメインMCに据え、「サッカーをこの国の文化へ」というテーマの下、2011年の放送開始から今年1月には放送500回を迎えた長寿番組。
『やべっちFC~日本サッカー応援宣言~』(テレビ朝日系)や『スーパーサッカー』(TBS系)といった人気サッカー番組が次々と打ち切りになる中、同番組も一時は関東ローカルに降格するなど苦難の時期を乗り越えながらも、サッカーを軸としたトーク番組であるが故に生き残った。その思いは、ゲストに元日本代表MF中田英寿氏を迎えた際、勝村氏自身が正直に告白している。