米は実に我が帝国の宝なり。瑞穂国の名ある所以、国民の消長之に因る所以を知り且つ之を作り出す民の粒々辛苦の状をも知らせ給ひて、而して日々の膳羞に向はせ給はば、報本反始の念自ら起り、同時に国運、民情等につきても必ずや大に覚らせ給ふ所あるべしと信ず。
ドイツに触れているのは、ご進講の日が第一次大戦の開戦の翌月であったからだ。杉浦は「我が国は古来農業奨励の結果として、国民の食物を国内に産出し得るは、国家の一大勢力たりというべし」と続けて、米の自給自足が「国力」の源泉の一つと述べている。
石破総理には、「米の不作」と「豊作」は「痛切に我が国情を支配する」、「一国の命脈は実に米に繋(かか)れりといふも、決して過言にはあらざるなり」との杉浦の言を、しっかりと噛みしめてもらいたい。国民の多くは、貴方の考えている何倍も日々の生活に困窮していますよ。能書きは良いので、実行をして下さい。