佐々木:最初のころは、入門書を2、3ページ読むのが限界でした。学校もろくに行かず、水商売に明け暮れて本を読むことが無かったもので。
そこで、宅建の試験が4か月後にあるから、試験という目標から逆算して、1日何ページずつ読もうとスケジュールを立てていき、これを1週間くらい続けたらペースができ始めました。
また、宅建の勉強を始めたことをFacebookに書き込んだら、高校時代の友人も宅建の勉強をしていることが分かり、一緒に勉強をするようになりました。
この、①目標からの逆算と②同じ目標を目指す仲間が大切ですね。
このころには、1か月前にできなかったことができるようになった!というように、日々、勉強を楽しめるようになってきました。
そのおかげで、4か月の勉強で、平成27年(2015年)の宅建試験に合格することができました。
司法書士試験にトライ!
――宅建の資格を使って仕事を始めました?
佐々木:宅建の資格を取っても、実務経験も何もなかったわたしは独立開業はできなくて、どこかに勤めるしかないです。
毎日朝8時からオフィスに行って仕事というのは、朝起きられない自分にはきついので、独立開業を目指して、司法書士試験も受けることにしました。
司法書士試験は半端な気持ちでは合格できないと思い、退路を断ちました。
店も辞めましたし、キャバ嬢には戻らない覚悟だったので、ブランド物やドレスをすべて捨てたり売ったりして、エルメスのバーキンを買おうと思っていたお金で予備校に行くことにしました。
それからは、水商売時代の人間関係もすっぱり絶って、本当に朝から晩まで、ストイックに勉強に集中していました。運動不足で太るといけないと思い、ダイエットもしていましたね。勉強時間は合計6300時間、体重も最後は40kgを切っていました。
水商売時代の人間関係は絶ったと言いましたけど、店が終わった後に車で送り迎えをしてくれる送り屋さんだけとは繋がっていて、時々ドライブに連れて行ってもらっていました。