司法書士試験に二回落ちて三回目を受ける前、「司法書士試験にまた落ちたらどうするの?行政書士試験は簡単だと言っていたんだから、受けてみなよ。」と、その送り屋さんに言われました。
行政書士試験を受けてみたところ、ギリギリで合格しました。司法書士試験は三回目も不合格だったので、本当に、行政書士試験が私を救ってくれました。
いきなり行政書士として独立開業
――一般的に、行政書士の資格を持っているだけで稼げている人は少ないと言われます。合格後、どうしました?
佐々木:その辺を全く考えていなかったんです。
持っているのは行政書士の資格だけで、事務作業なども一切できなかったわたしを雇ってくれる事務所はどこにもなく、未経験のまま独立しました。
行政書士の登録費用も無かったので、さきほどの水商売時代の送り屋さんに30万円を借りて、令和元年(2019年)12月、行政書士登録をしました。
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行政書士会館と佐々木麻理子行政書士
許認可のサポートをするには経営者と知り合う必要があると考えて、経営者の会合に出るようになりました。
当時、33から34歳で、経験も無かったけれども、経営者の集まりに出席し続けるうち、彼らに飲みに誘われたりして、仕事を貰えるようになってきました。
年が明けて2020年になってから、コロナの影響で持続化給付金の申請の仕事を大量に受けるようになり、給付金申請を中心に、補助金や許認可などの仕事も入ってくるようになりました。1年目の年商が750万円、2年目の年商が3400万円でした。行政書士として良い線いっていると思います。
気持ちよい場所を求め、ドバイへ移住
――日本で行政書士として大成功しているのに、どういう経緯でドバイに移住したのですか?
佐々木:行政書士になって2、3年経った頃は、年300件以上も経営者交流会に参加し、朝起きるとLINEの通知が100件以上もあるような状況で、次第に精神的にきつくなってきました。