ところが、スナックの仕事に慣れてきたころ、私にバックするはずだったお金をスナックのママが横取りしていたことに気づいてしまいました。さらに、他の女の子から、「キャバクラに行けば、時給4,000円だよ」と誘われて、キャバクラに移りました。

大学卒業後も就職せず、キャバクラ勤めを続けていた!

――大学に全然通っている様子が無いですし、大学3年からは就職活動もしなくてはいけないのですが、大丈夫でしたか?

佐々木:大学の授業は全然出席しておらず、単位もギリギリでしたがそんなに学力の高い大学ではなかったので何とか留年して卒業しました。

一方、就職活動はやりませんでした。

大学3年になると、まわりの友人たちはみな、髪を上げてスーツを着て、就職活動を始めていました。でも、わたしは、もはや夜の生活が染みついてしまい早起きしてスーツを着て嫌な思いをしながら月20万円を稼ぐ意味を感じられませんでした。今にして思えば、会社で学ぶことの大切さに気付いていなかったと思います。

ベロベロで朝帰り、実家で父に「生きている価値が無いな」と言われ、キャバクラ勤めを辞めた

佐々木:26歳になった頃、母が病気になり実家に戻ったのですが、キャバクラ勤めを続けていました。

ところが、いつものようにベロベロで朝帰りして、家で転がっていたら、前から仲の悪かった父から、「お前は、毎日ベロベロで生きている価値が無いな。」と吐き捨てるように言われました。雷に打たれたような衝撃でした。

私はずっとモラハラ気質の父に虐げられてきたし、私には何もない。でも、何も無いなら、今から何かを作っていけばいい。と気づいて目の前が一気に晴れ渡ったんです。

父は宅建と行政書士の資格を持っていたので、自分も資格を取ろう、そうすれば水商売を辞めても食べていかれるだろう、と思い、その日の昼、本屋に行って宅建の本を買いました。

宅建試験は4か月の勉強で合格!