(左派政党の大きな政治的弱みは)最も効果のある政治的感情、すなわち愛国心、共同体意識、帰属意識の独占を右派に許してしまったことがあるように思います。(中略) わたしとしては、こうした疑問にもっと満足のいく答えを用意できるかどうかに左派の政治の未来がかかっているような気がしています。愛国心を右派に譲り渡してしまうのは間違いだと思うのです。愛国心とは何か、帰属意識とは何かについて、社会民主主義政党や進歩主義政党は自分たちの概念を明確に示すべきではないかと思います。(中略) この例に限らず、左派政党が特にここ数十年、成員意識、帰属意識、共同体意識、共有アイデンティティの倫理的価値をはっきり示すのに苦労している、という点にはご同意いただけるでしょうか?

4. 「正しさマウンティングへの抵抗」と「倫理マニアの非倫理性」

そういう意味では、過去10年〜20年ぐらいの欧米の左派の「先鋭化」っぷりはちょっとやりすぎだったというか、「俺達が正しい側、あいつらは間違ってる側」というマーケティングをやりすぎてる面はあったなと思います。

それで思い出すのは、以下記事で昔書きましたけど、「トランプ大統領の姪」が書いた暴露本がなんか物凄い「さすがにフェアじゃない言い方なのでは」みたいな表現があちこちにあったことなんですよね。