要点まとめ

トランプ前大統領の政治スタイルがアメリカのプロレス文化、特にWWEの「アティチュード時代」から影響を受けていると指摘しています。プロレスの悪役と反骨のヒーローという構図が、彼を「エリートに立ち向かう存在」として支持者に映らせているのです。さらに、サンデルやピケティの議論を通じて、学歴格差や労働者階級の不満が支持の背景にあると分析しています。日本のプロレス文化の「全員のメンツを立てる精神」が、社会の分断克服の鍵になると論じています。

トランプ大統領を生み出したムーブメントの基礎に、「アメリカのプロレス文化」があるんじゃないか、って時々指摘されますよね。

トランプ大統領の就任演説を日本時間深夜に見ていて、眼の前にバイデンとハリスがいるにもかかわらず旧体制をボロクソにけなす口ぶりが、

プロレスのマイクパフォーマンスみたいだな

…と感じたんですが、なんかその「プロレスのカルチャー」に馴染んでるかどうかで、彼の発言の印象がすごい変わってくるところがあるように思ったんですね。

例えば、僕は先日「ジョジョの奇妙な冒険」の『腹の底から「ザマミロ&スカッとサワヤカ」の笑いが出てしょーがねーぜッ!』っていう台詞をSNSで引用したら知らない人からすごいドン引きしたって言われたことあるんですが(笑)

そんな感じで、「プロレスカルチャー的にはこれぐらい当然」というバックグラウンドを知らずにトランプ大統領の発言を見ていると、本当に「意図が全く理解不能な暴言」に見えてしまうけれども、そこを補正して理解しようとすると、「彼ら側の意図や気持ち」を理解することも可能になるんじゃないかと。

僕はトランプ支持者では絶対絶対ないってぐらい彼の当選には「マジカヨ」と思ってる派ではあるんですが、彼らサイドが言ってることの「意味」とか「意図」を精確に理解しようとする努力なしには、彼らの支持者たちを抱き込んで新しい中道リベラル寄りの政治の説得性を再度打ち立て直すこともできないわけですよね。