一方、新戦力では多くのルーキーを迎えたほか昨季J3で3位となる16ゴールをマークしたFW塩浜遼やセットプレー時のターゲットとしても魅力のDF袴田裕太郎といった選手たちを獲得。注目すべき選手が複数加入したことは確かだ。しかし、流出を補うには不十分と言わざるを得ないことから戦力ダウンが心配なクラブ3位とした。
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2位:北海道コンサドーレ札幌
主なOUT選手
- DF岡村大八(町田ゼルビアへ完全移籍)
- MF浅野雄也(名古屋グランパスへ完全移籍)
- MF駒井善成(横浜FCへ完全移籍)
- FW菅大輝(サンフレッチェ広島へ完全移籍)
- FW鈴木武蔵(横浜FCへ完全移籍)※昨季はガンバ大阪より期限付きで加入
主なIN選手
- MF高嶺朋樹(KVコルトレイクより完全移籍)
- FW中島大嘉(水戸ホーリーホックへの期限付き移籍より復帰)
2016シーズンにJ2優勝を果たしJ1へと返り咲いて以降、一度も降格することなくJ1に定着していた北海道コンサドーレ札幌。2018シーズンにはミハイロ・ペトロヴィッチ監督を招聘しリーグ戦をクラブ最高となる4位で終えるなど躍進した。しかし、その後は二桁順位が続き昨季はDF田中駿汰ら主力流出の影響もあってか序盤戦から苦戦。最終19位で9年ぶりにJ2降格となった。
1年でのJ1復帰が求められる今季だが、この冬も主力の流出が複数発生している。シーズン終了を待たずして昨季限りでの契約満了が発表されたFW菅大輝やMF駒井善成に続き、シーズン終了後には守備の要であるDF岡村大八や2023シーズンに12ゴールを挙げる活躍で攻撃を牽引したMF浅野雄也が移籍。加えて、昨季期限付きで札幌へ帰ってきていたFW鈴木武蔵もチームを離れることとなっている。大幅な戦力ダウンが危惧される中で希望と呼べるのがMF高嶺朋樹の帰還だ。2022シーズン終了後に柏レイソルへと移籍し、昨夏にはベルギーへ渡り海外経験も積んだ。J2降格で戦力的にも窮地に立たされた札幌にとって心強い選手が戻ってきたと言えよう。