しかし、その間あるいは以降に流出した選手たちの顔ぶれは、彼らの加入をかき消すほどのものだと言わざるを得ない。守備陣からは昨季37試合とほぼ全試合に出場したDF安藤智哉がJ1アビスパ福岡へ移籍。また、中盤ではMF弓場将輝やMF保田堅心といったクラブ期待の若手2名がそれぞれ流出した。さらに、最前線でも昨季のチームトップスコアラーFW長沢駿と彼に次ぐ5ゴールを挙げた渡邉新太が契約満了と得点源もチームを離れた。
新たにチームに加わった選手たちは、いずれも要となれる選手ばかり。しかし失った戦力はそれ以上に大きく、特に中盤の若手流出はクラブの将来にも多大な影響を及ぼしかねないことから戦力ダウンが心配なクラブ4位とした。
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3位:ロアッソ熊本
主なOUT選手
- GK田代琉我(アルビレックス新潟へ完全移籍)
- DF江﨑巧朗(ジュビロ磐田へ完全移籍)
- FW石川大地(ジェフユナイテッド千葉へ完全移籍)
- FW唐山翔自(期限付き移籍期間満了に伴いガンバ大阪へ復帰)
主なIN選手
- DF袴田裕太郎(東京ヴェルディより期限付き移籍)
- FW塩浜遼(福島ユナイテッドより完全移籍)
直近の2シーズン、主力選手の相次ぐ流出に悩まされるロアッソ熊本。一昨年のMF河原創やFW髙橋利樹らの移籍に続き、昨冬はMF平川怜やMF島村拓弥といった主軸が流出。その影響もあってか、昨季は一時残留争いにも巻き込まれる苦しいシーズンを過ごした。
再び上位争いをと期待するファンやサポーターも多いだろうが、今冬も補強においては厳しい状況に置かれている。守備陣では、守護神のGK田代琉我がJ1アルビレックス新潟へ移籍。さらに、昨季38試合すべてに出場したセンターバックのDF江﨑巧朗は今季J1昇格候補の上位と目されるジュビロ磐田へ移籍と、重要な戦力が同カテゴリーへ流出している。攻撃陣でも昨季チームトップの10ゴールを挙げたFW石川大地がジェフユナイテッド千葉へ移籍しており、昨季の頼れる存在が一転脅威となる構図になっている。