2023年には、日本大学アメフト部の寮内で覚せい剤と大麻が発見され、部員数名が逮捕。これを受け、歴史ある同部は廃部となった。

昨2024年には、関西学院大学アメフト部の選手1人がU-20日本代表のカナダ遠征の際に、大麻成分を含んでいるものを所持使用したとして無期限資格停止処分となった。日本アメリカンフットボール協会は、関学大アメフト部の所属選手全員に毛髪検査を求めたものの、関学大側がこれを拒否。この要求に不満の意味を込めて頭を剃り上げた選手については、無期限の活動停止処分が科された。

大麻によって緩和される上記のような成分は、いまやドラッグストアで買えるサプリメントで代用できる時代だ。にも関わらず、なぜリスク承知で大麻に手を出してしまうのか。そこには、大麻を吸う行為自体が“ファッション性”を帯びてきていることが挙げられるだろう。大麻を使った布で製作された服が若者向けに発売されたり、大麻使用の低年齢化がそれを裏付けている。

日本における大麻の取り扱いは今、非常に中途半端な状態だ。「賛否両論」という言葉がピタリと当てはまる。そして「賛」の意見も力を持ち始めている危険な兆候も見られる。あくまで違法薬物として厳罰化しなければ、ますます大麻は広まっていくことだろう。