もうこの頃には、研究所のギンギツネたちはペット犬のように従順で人懐っこく、人とも普通に屋内で共同生活できるようになっていました。
野生時代の牙は完全に抜かれ、愛らしいペットキツネに大変身を遂げていたのです。
ベリャーエフが始めた家畜化実験は、か弱い個体同士をかけ合わせ続けることで、その種のスタンダードとなる性質を遺伝的にガラリと変えられることを証明した歴史的な研究となっています。
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参考文献
The Daring Russian Geneticist Whose Experiments on Silver Foxes Explained Domestication Has Died
https://www.scientificamerican.com/article/the-daring-russian-geneticist-whose-experiments-on-silver-foxes-explained/
元論文
The silver fox domestication experiment
https://doi.org/10.1186/s12052-018-0090-x
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部