そして第2次政権の現在、2026年の北中米W杯に向けたアジア最終予選では圧倒的な強さで首位を独走し、本戦出場にリーチをかけている。表向きには非常に良い状態でチームが回っているように感じる。

しかし、昨2024年のAFCアジアカップ、グループリーグ第2戦で日本代表がイラク代表に敗れ2位通過、準決勝でイラン代表に敗れると、“アンチ”が息を吹き返した。

そんな空気の中、日本代表MF守田英正(スポルティング)がテレビ朝日系番組『GET SPORTS』に出演し「外からこうした方がいいとか、チームとしてこういうことを徹底しようとか、もっと提示してほしい」と発言。監督批判かとメディアは色めき立ったが、森保監督はこれを建設的な意見としてお咎めなしに終わった。

逆に、森保監督が忌み嫌うように代表招集を避け続けているのが、鹿島アントラーズのFW鈴木優磨だ。その関係が垣間見えたのは、2020年9月23日の鈴木のSNS投稿である。

鈴木は「イライラする部分が好きじゃない?てめーなに様だよ」「だったら呼ぶんじゃねーよ」と連投。寄せられた「もしかして、森保監督?」というリプライに対し「いいね」したことで、明らかに森保監督を指して放たれた言葉だと推測された(現在は全て削除)。

後日に発表されたオランダ遠征の日本代表メンバーは、「全員海外組とする」とされていたにも関わらず、当時シント=トロイデン(ベルギー)のレギュラーだった鈴木の名前はなかった。鈴木の投稿からは、その直前に森保監督が鈴木に「招集しようと思うけれど、君のイライラする部分が好きじゃない」と語り、鈴木がこれに反発したのではとも言われている。

森保一監督 写真:Getty Images

森保監督は鬼になれるのか

柔和なキャラクターからは想像できないが、森保監督は自身に反抗的な選手に対し厳然たる態度で接する指揮官で知られる。