大規模な火山活動により、莫大な量の温室効果ガスが大気中に排出されます。

これは当然ながら地球の温暖化を引き起こしたでしょう。

そして地球が熱くなった結果、水の蒸発が各地で活発になり、巨大な雨雲がパンサラッサ海から大量に発生。

それが200万年間も続くカーニアン多雨事象を引き起こすに至ったと考えられているのです。

しかし200万年も雨が続いている世界とは一体どのような光景だったのでしょう?

もしそこに私たちがいたらかなり憂鬱な気持ちで暮らすことになったかもしれませんが、進化史的にはカーニアン多雨事象のおかげで恐竜が繁栄し、さらにその陰で哺乳類の台頭もほぼ同時に起こりました。

長い長い雨の時代がなければ、私たち人類の誕生もあり得なかったかもしれません。

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参考文献

When Earth Endured Two Million Years Of Rain: The Carnian Pluvial Event
https://www.iflscience.com/when-earth-endured-two-million-years-of-rain-the-carnian-pluvial-event-76438

Carnian Pluvial Episode: That time when it rained for 1-2 million years
https://www.geoengineer.org/news/carnian-pluvial-episode-that-time-when-it-rained-for-1-2-million-years

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。

編集者

ナゾロジー 編集部