3度にわたりC大阪の指揮を執ったレヴィー・クルピ監督(2007-2011、2012-2013、2021)の後任として、コーチから昇格する形でC大阪の監督に就任。当初は“つなぎ”と思われていたものの、ルヴァン杯2年連続準優勝(2021、2022)や、天皇杯4強(2021)と8強(2022)、J1リーグでも1桁順位が続いたことで、3年半もの間その座に就いていたが、昨2024シーズンは不振に終わり勇退となった。
下部組織のコーチのみならず強化部の経験もあり、コーチ時代にはJ2も経験していることから、鳥栖の1年でのJ1復帰に向けては打って付けの人選といえるだろう。また、前監督の木谷公亮氏をヘッドコーチとして残し、昨シーズン限りで引退したOBの藤田直之氏もアシスタントコーチに任命している。
また、実に22人もの選手を移籍や引退で失いながらも、ボタフォゴからブラジル人FWジョーや、レノファ山口からFW酒井宣福、清水エスパルスからMF西澤健太、いわきFCからMF西川潤といった即戦力を補強。2011年以来、14シーズンぶりのJ1へ向け、万全の体制で挑む。
鳥栖は、2022年の川井健太監督就任以来低迷が続き、金明輝元監督(2018-2021)が積み上げた貯金も使い果たした上でJ2に降格してしまった。しかし、この体制ならプレーオフ圏内はおろか自動昇格圏の2位以上も狙えるだろう。