プロクラブの監督経験は通算約2年とあって、明確なスタイルを確立しているわけではないが、現役時代は2013年に鹿島退団後、タイリーグのテロ・サーサナ(現ポリス・テロ)やJ2ファジアーノ岡山、JFL東京ユナイテッドでのプレーも経験。コーチとしては、前述の東京学芸大以外にも東京大学や上武大学サッカー部を指導し、上武大では准教授も経験した。
降格チームの宿命だが、札幌は“草刈り場”と化し、FW鈴木武蔵やFW菅大輝、DF岡村大八らの主力が引き抜かれた。一方でベルギー1部のコルトレイクからMF高嶺朋樹が3シーズンぶりに復帰し、FW中島大嘉もレンタル先の水戸ホーリーホックから復帰するなど、J2を戦う上で必要最低限の戦力は整えた。
オーナー企業の石屋製菓が6億円の追加出資を決定するなど、降格を機にクラブを立て直そうとする本気度が伺える。J2クラブとしては比較的多い32人もの選手を抱え、激しい競争を促している岩政監督。「ミシャサッカーを継承し、攻撃サッカーを目指す」と述べたが、まずはメンバー選びに頭を悩ませることになりそうだ。
ジュビロ磐田:ジョン・ハッチンソン監督
期待度:★★☆☆☆
すっかりエレベータークラブとなり、再び1年でJ2に戻ってきたジュビロ磐田。横内昭展前監督は退陣となり、新監督に横浜F・マリノスの暫定監督だったジョン・ハッチンソン監督を招聘した。
しかし磐田は元々外国人監督とは相性が悪いクラブで、成功と呼べるのはJ参入当初のハンス・オフト監督(1994-1996)と、バウミール監督(1998)くらいで、パルメイラスの監督に就任するため辞任したルイス・フェリペ・スコラーリ監督(1997)を除けば、ギョキッツァ・ハジェヴスキー監督(2000)、アジウソン監督(2006-2007)、ペリクレス・シャムスカ監督(2014)、フェルナンド・フベロ監督(2019-2020)はすべて途中解任されている。