ピクシーダストテクノロジーズは消音技術に強みがあって、ナスダックに行くみたいな派手なことをせずに、もっと地味で長期的に握れるタイプの資金調達をして、無駄な広告費をかけずに、その一点突破でディープテックを完成させれば、JR東日本とかから100億円とかの取引も可能になる、みたいな話になっていたらしく、でもそこでそういう「地道なこと」に行かずに・・・みたいな難しさがあるんですね。

それと同時に、例えばオシャレ家電的なプロダクトを売るにしても、WEB広告やるならそれ専業のガチな会社があって、それは「コンサル業界」の異常に高額なフィーとは全然違う相場感で動いている世界があるんだけど、なんかそこに、INCJ(悪名高い”政府系ファンド”)とか、アクセンチュアとかマッキンゼーとかが良くない意味で関わってきて、それで「ちゃんとやるべきことができない」形になってしまう。

さっきの「田舎連合」vs「首都圏連合」みたいな話でいうと、そもそもピクシーダストテクノロジーズが愛知県(というか浜松から岐阜までいたる中京エリア)にあったら、

「まだ利益出とらん会社が、なんで東京ミッドタウンみたいなええとこにオフィス構えとるの?もっと公営のインキュベーション施設とか、安上がりなとこにしとかな、余計な金が飛んでくがね!」

「いやいや、あんた、ヘアケアのオシャレ家電売るには、ガチで安くウェブ広告回してくれる会社が必要だがね!なんでそんだけ高額なコンサル頼まにゃあかんの?Mさんの古巣やでって、そりゃあちょっとおかしいんとちがう?」

「ディープテックの独自技術があるいうとるけど、そしたらなんとかJRさんの要求水準クリアしてでっかい契約取るのが一番大事やろうがね!海外展開やら雑貨展開やら、そんなん今いっぺん全部やめて、資金尽きるまでその技術を徹底して磨かにゃあ、どえらい失敗するに決まっとるがね!」

…みたいな方向に行っただろうという事は「中京の会社なら間違いなくこーなる」というレベルの話であり、落合氏やそれに共鳴して参加していた技術者の皆さんも、そっちの方が「楽しい!やったるぜ!」みたいな感じになったのではないかと思います。