要点まとめ

日産の経営危機をきっかけに、自動車業界の真の課題である「自動運転技術への投資不足」と、それに伴う戦略の再考が重要視されている。短期的にはハイブリッド技術を活かしつつ、長期的にはEV化と自動運転への対応が急務。さらに、社会全体での協力体制や、効率的な経営環境の構築が日本の自動車業界の将来を左右する。

自動車業界に興味を持ってある程度ニュースを見ていた人からすると「イマサラ」感があった日産の経営危機ですが、結構世の中的には予想外にショックが大きかったのが意外だったというか、「このままでいいのか日本!?」みたいな機運が高まってきているのを感じています。

「このままでいいのか?」っていう機運が高まること自体はすごく良いことだと思いますが、ただなんか「何を真剣に考えるべきで、課題がどこにあるのか?」をちゃんと考えないと、ただ感情的に罵り合いをしてるだけで「意味のある議論」は皆無みたいなことになりかねませんよね。

というわけで、今回は日産&ホンダの経営統合に至った自動車業界の流れのざっくりした解説と、そこで「何を真剣に考えるべきなのか」についての掘り下げを行います。

今回、日産の件が話題になってからSNSを見ていると「あまりにも基本的な情報から間違ってる」話が多いので、この記事では専門的な細部のことは多少丸めてしまいつつ、大きな全体感を捉えられるように書いていくのでご了承ください。

一言でまとめると、「日本企業の課題はEV(電気自動車)じゃなくて自動運転とかの投資の方!!」ってことです。

「今まさに重要な話」なのでぜひ年末年始のお時間ある時に読んでいただければと思います。

一個前の記事で書いた「汚職大国中国ならではの意思決定の一貫性」に対してどうやって対抗するのか?という話も、特にEV(電気自動車)関連の問題もあって直接的に関係している部分なので、ご一緒にお読みいただければと。